YouTube は有料ゲームアプリユーザーの約 90% にリーチ──日韓台の視聴動向:前編

朴 ヨンテ / 2019年12月 / モバイルアプリ

ゲーム市場、特にスマートフォンゲーム市場は急激に成長しています。2019 年の世界のゲーム市場全体は 1520 億ドルと予想されており、うち最大の割合(36%)を占めるのがスマートフォンゲームです。ゲーム市場は今後も、年平均 9% のペースで拡大するとみられており、スマートフォンゲームが占める割合も拡大していくと予想されています(*1)。

では、そんなスマートフォンゲームは、どのくらいのユーザーが、どのような目的で遊び、どのようなメディアに日ごろ接触しているのでしょうか。

Google はインテージ株式会社と共同で、日本、韓国、台湾の 3 カ国におけるゲームアプリユーザーに関する調査を行いました。その結果には過去の記事でも触れていますが、今回は、スマートフォンゲームが浸透している日本と韓国、台湾の 3 カ国の調査データを比較する切り口から前後編に分けて見ていきます。前編の今回は、3 カ国それぞれのゲームアプリユーザーや有料ユーザーの割合、購入金額やその動機を紹介します。

ゲームアプリの有料ユーザーと YouTube動画広告の相性を調査した後編はこちら

なお、今回の調査データは各メディアおよびアプリ起動などの利用ログ分析とオンラインサーベイの 2 種類の方法で取得しました。台湾では、ログ分析を行えなかったため、オンラインサーベイのみのデータを参照しています。

日本では約 50% がゲームアプリを利用、有料ユーザーは人口比 17%

まずは、人口に対するスマホユーザー、ゲームアプリを利用するユーザー、そして有料アイテムを購入するなどで課金を行う有料ユーザーの割合から見ます。3 カ国における調査結果は以下の通りです。

図:日本におけるゲームアプリユーザー動向

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(*2)

図:韓国におけるゲームアプリユーザー動向

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(*3)

図:台湾におけるゲームアプリユーザー動向

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(*4)

各グラフの左から順に人口、スマホユーザー、ゲームアプリユーザー、有料ユーザーのデータ(*5)を並べて、人口を 100% とした時のそれぞれのユーザーの割合を表しています。例えば日本のデータでは 18 歳から 59 歳までの人口を 100% とした場合、そのうちの 83% がスマホユーザーで、49% はゲームアプリのユーザー、17% は有料ユーザーということになります。

さて各国のゲームアプリユーザーの割合を見ると、それぞれ人口比で日本 49%、韓国 37%、台湾 58%。そのうち有料ユーザーの比率は、日本で 17%、韓国では 19%、台湾で 32% となっています。台湾では、日本と韓国と比べてアプリの有料利用がより一般的なことがわかります。

上のグラフでは人口比で有料ユーザーの割合を見ましたが、ゲームアプリユーザーを 100% とした時の各国の有料ユーザーの割合を示したのが次のグラフです。

図:3 カ国におけるゲームアプリの有料ユーザー割合

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(*6)

日本ではゲームアプリユーザーの約 35% が有料ユーザーである一方、韓国と台湾では半数以上を占めています。人口比で見れば有料ユーザー比は日本と韓国で同程度ですが、ゲームアプリユーザー内の有料ユーザーの割合は日本よりも韓国の方が高いことがわかります。

上位 10% の有料ユーザー購入額が、全体の 80% 以上を占める

調査では、有料ユーザーからゲームアプリにおける 1 カ月でのアプリ内購入額に関する回答を集計しました。そこで見えてきたのは、購入金額で上位約 10% の有料ユーザーの購入額が、有料ユーザー全体の購入総額の 80% 以上を占めているということ。これは 3 カ国いずれも共通の傾向でした。

図:3 カ国における有料ユーザーの購入金額別割合と、購入総額に占めるユーザー数割合

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(*7)

購入金額上位の少数のユーザーが全体の購入総額の大部分を占めるというのは、ゲームアプリ業界では一般的によく言われています。今回の調査でも、ゲームアプリが熱狂的なファン層に支えられていることを裏付ける結果となりました。

3 カ国の有料利用動機、日本では収集欲が上位、韓国ではゲーム攻略効率化

ゲーム内で販売される有料アイテムやサービスはゲームタイトルごとにさまざまですが、ある程度は分類が可能です。3 カ国での購入用途を調べた結果は次の通りです。

図:日本における有料ゲームユーザーの購入用途はアイテム、キャラの入手が多い

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(*8)

図:韓国における有料ゲームユーザーの購入用途はスムーズに進める、時間をかけないなど、効率を求める項目が上位に

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(*9)

図:台湾における有料ゲームユーザーの購入用途は、ゲームを有利、スムーズに進めるほか、キャラやアイテム入手が多い

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(*10)

日本ではキャラクターを集めるといった収集欲が上位に来ている一方、韓国ではゲームを効率的に進めたり、他のプレイヤーとの競争に勝つために購入する傾向にあり、台湾は日本と韓国の中間のような傾向となっています。

後編では、ゲームアプリの有料ユーザーに対して、YouTube 動画広告の活用でどれくらいリーチできるのか、3 カ国のデータをもとに見ていきます。

ゲームアプリの有料ユーザーと YouTube動画広告の相性を調査した後編はこちら

出典

*1:Global Games Market Report

*2:日本人人口:総務省統計局推計、スマホユーザー:i-SSP 母集団調査(RDD)の2018年度の結果、ゲームアプリユーザー:インテージ社 調査パネルから Androidの全ゲームで集計(iOSはログ収集可能なゲームが限られているため、集計から除外)、有料ユーザー:今回実施したスクリーニング調査

*3:韓国人人口:韓国統計庁、スマホユーザー:2018年インターネット利用実態調査(指定統計第 120005 号)の結果、ゲームアプリユーザー:Markethink 社*Android のゲームアプリログを集計(iOSはログ収集不可)、有料ユーザー:Markethink 社*Android 今回実施した調査結果

*4:台湾人人口:内政部:統計部、Consumer Barometer with Google - The Connected Consumer Survey 2017、ゲームアプリユーザー:インテージ社アンケート調査、有料ユーザー:インテージ社アンケート調査

*5:スマホユーザーの数値には Android と iOS の利用者をいずれも含みますが、ゲームアプリユーザーに関しては、iOS のログデータを取得するのが技術的に困難だったため、Android のログデータのみで集計した数値です。また日本と台湾では 18 歳から 59 歳までを対象としていますが、韓国のみ調査実施上、20 歳から 59 歳のデータとなっています。

*6:(日本)ゲームアプリユーザー:インテージ社 調査パネルからAndroid の全ゲームで集計(iOSはログ収集可能なゲームが限られているため、集計から除外)、有料ユーザー:今回実施したスクリーニング調査

(韓国)ゲームアプリユーザー:Markethink 社*Android のゲームアプリログを集計(iOSはログ収集不可)、有料ユーザー:Markethink 社*Android 今回実施した調査結果

(台湾)ゲームアプリユーザー:インテージ社アンケート調査、有料ユーザー:インテージ社アンケート調査

*7:インテージ社アンケート調査

*8:インテージ社アンケート調査

*9:インテージ社アンケート調査

*10:インテージ社アンケート調査

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