どのようにして、自動車メーカーとディーラーがデジタルを活用して顧客のロイヤリティを高めたのか

Kyle Keogh 2018年6月 自動車

アメリカの自動車販売台数は、7 年間の安定成長期を経て、伸び悩みの兆しが見え始めています。このような状況では、マーケット シェアの拡大を目指す場合、ブランド ロイヤリティの価値を高めることがいっそう重要になります。

つまり自動車業界においては、既存の顧客をつなぎとめることが、これまでになく重要になってきているのです。お気に入りの自動車ブランドがある顧客の場合、新車の購入のために情報収集を始めた段階で、すでに購入したいブランドを決定している割合は 41% です。既存の顧客と緊密な関係を築くことができれば、次の新車購入の際にもまた購入してもらえる可能性が極めて高いのです1。ブランドロイヤリティを築いて維持する上で、極めて重要になるのが検索とオンライン動画です。

Google が自動車の購入経路で実施したアンケート調査から、自動車メーカーやディーラーがロイヤリティ戦略を強化するために役立つ 3 つの要素が浮かび上がってきました。

 

顧客の来店前にリーチせよ

購入者は、自動車のブランド ロイヤリティを左右する最大の要素は、店舗訪問時のディーラーの応対だと答えています2。しかし、2005 年には平均 5 回だった来店回数が、現在では平均 2 回にまで減少3、ブランドが店頭で顧客に対応できる機会は減りつつあります4。その一方で、顧客の情報収集欲求はこれまでになく高まっており、ディーラーを訪れる前にオンラインで幅広く情報に触れて興味を満たしています。自動車購入者の 95% が、情報収集のためにデジタルを活用しています。事実、情報収集の起点として、オンラインは実店舗の 2 倍利用されています5。これは、来店を考えている顧客に対してブランドやディーラーがアピールする大きなチャンスだと言えます。

どのようにして、自動車メーカーとディーラーがデジタルを活用して顧客のロイヤリティを高めたのか

つまり、購入に向けた情報収集のプロセスをより分かりやすくし、 関連性の高い体験を提供することが重要になってくるということで す。すでに Google で Ford Ecosport のディーラーについて何度も検索しており、 あと一歩で購入の意志が確定しそうなユーザーに働きかける場合に は、YouTube で Ford Ecosport に関する動画を表示することでリーチが可能です。その場合、バー チャルで試乗体験ができる動画や、車内や外観の 360° ビュー動画などがおすすめです。自動車の購入者の半数以上( 56%)が、360° ビュー動画を見たことにより、 実際に試乗しなくても購入を決定できたと回答しています。

言い換えれば、顧客を呼び込む最初のステップは、 来店前の段階で印象的な経験を提供することだと言えるでしょう。

 

アフターケアの重要性

自動車のブランド ロイヤリティを左右する 2 つ目の要素が、 購入後のメンテナンスや整備サービスにおける対応です7。 購入したディーラーで整備サービスを受けている顧客は、 それ以外の場所で整備をしている顧客よりも、 ブランドロイヤリティが高い傾向がありました。ロイヤリティを構 築するには整備サービスが重要であるにもかかわらず、 自動車オーナーの 3 分の 1 が購入先以外で整備をしていると回答しています8。

どのようにして、自動車メーカーとディーラーがデジタルを活用して顧客のロイヤリティを高めたのか

自動車を販売した後は、 整備サービスを最優先しなくてはなりません。自動車に関連するす べての Google 検索の 25% 近くが、部品や整備サービス、メンテナンスに関するものです9。 Google 検索のカスタマー マッチを活用すれば、 簡単にそのような情報を検索している顧客に再度アプローチできま す。既存の顧客が他の整備サービスの提供者を検索するタイミング を捉えて、 それぞれの顧客にカスタマイズしたメッセージを表示して働きかけ ることができるのです。

 

顧客のニーズに合わせてメッセージをカスタマイズ

最終的に、既存の顧客がリピーターになったとしても、 次に車を買い替える場合、大多数が複数のブランドを検討します。 この点は肝に銘じてください。継続的に購入している顧客であって も、その 90% 以上は次の買い替え時に少なくとも 1 社は別の自動車ブランドを検討します10。 ブランドを切り替える最大の要因は価格ですが、2 番目の要因は、 家族が増えて荷物を載せるスペースが必要になった等のライフイベ ントの変化でした11。

どのようにして、自動車メーカーとディーラーがデジタルを活用して顧客のロイヤリティを高めたのか

自動車メーカーやディーラーにとって、 顧客のニーズの変化を捉えてさまざまなメッセージを伝えることは 不可欠です。その一つの方法が、大学卒業、結婚、 赤ちゃんの誕生といった大きなライフイベントを控えたユーザーに 向けた働きかけです。オンライン動画を利用すれば、 そのようなユーザーにリーチして、 移り変わるニーズに対応してカスタマイズしたメッセージを発信で きます。

 

貴社の対策はいかがですか? 3 つの質問で振り返りましょう

ディーラーを訪問する前の段階の顧客にオンラインで働きかけるた めに、どのようなメッセージ戦略を採用していますか。

自動車の整備サービスについて検索している既存顧客に対して、 どのように再度アプローチしていますか。

ロイヤリティの高い顧客に対してオンラインで表示するメッセージ を、それぞれのライフイベントごとに適切に変えていますか。

顧客のロイヤリティが重要なのは言うまでもありませんが、 車の販売台数が頭打ちになって競争が激化する昨今、 その重要性はますます高まっています。デジタルをうまく使いこな すことで、自動車メーカーやディーラー、代理店パートナーは、 ショールーム以外でもブランド ロイヤリティを構築することができるのです。

顧客に共感されるブランドの世界観を表現するクリエイティブとはーレクサスの事例から