より安全なデジタル広告エコシステムの実現のために

Scott Spencer 2019年3月 ディスプレイ, 検索

Google はこの 20 年ほど、信頼性が高く持続可能なデジタル広告エコシステムの構築に向けて継続的に努力を重ねてきました。これを実現するために、多くのリソースを投じて技術的なサポートを行い、ユーザー、広告主、パブリッシャーすべての安全性を確保するようつとめてきました。さらに、プラットフォームを問わず Google のポリシーを実施していただくことができるよう、対策および関連する情報を長年に渡り継続して発表しています。

より安全なデジタル広告エコシステムの実現のために

増え続ける悪質な広告に対応し、新たに 31 のポリシーを導入

2018 年には、オンライン広告分野で新たな課題となっている「オフラインで詐欺を行う危険性のあるオンライン広告」への対策に取り組みました。そのひとつが、「営利を目的とした保釈保証業者の広告を禁じる」という新しいポリシーの策定ですが、理由としては、これらの広告が社会的に弱い立場にいる方を対象としていることが判明したためです。同じように、薬物などの依存症の治療を検索しているユーザーに誤解を与えかねない広告が急増したことから、専門家のアドバイスにもとづき、広告を掲載できるのは認証された組織のみに限定しました。

このようにGoogle は、2018 年に 31 の広告ポリシーを導入し、サードパーティによる技術サポート、チケット転売業者、仮想通貨、ガレージドアの修理業者、保釈保証業者、依存症治療施設などの分野における広告の悪用に対処しました。

2018 年に新規および既存ポリシーに違反したために削除された悪質な広告は、合計 23 億件にのぼります。ここには約 207,000 件のチケット転売業者の広告、531,000 件を超える保釈保証業者の広告、および約 5,880 万件のフィッシング詐欺広告が含まれます。つまり、一日あたり600 万件超の悪質な広告を削除したということになります。

引き続き Google は、悪質な広告からユーザーを保護すると同時に、広告主がポリシーに準拠した広告を制作できるようサポートしていきます。来月には、AdSense ポリシーセンター と類似した 新しいポリシー マネージャー サービスを Google 広告でも開始して、広告主に向けてポリシー違反に関する情報を提供し、ポリシーに準拠した広告を簡単に制作および掲載できるようサポートする予定です。

より安全なデジタル広告エコシステムの実現のために

悪意のある広告主に立ち向かう先進テクノロジー

さらに昨年 Google は、意図して悪質な広告を掲載している広告主に全力で対応しました。最新の機械学習テクノロジーを活用することにより、約 100 万アカウントの悪質な広告主を特定し、凍結しました。この数字は 2017 年と比較して倍増しています。アカウント単位で対策を講じることで、悪質な広告に抜本的に対処することができ、ユーザーを手厚く保護することが可能になります。

2017 年には、Google のポリシーに違反しているのがサイト内のわずかなページだけであっても、より緻密にそこから広告を除去することができる新しいテクノロジーを開発しました。2018 年には、ページ単位での悪質性をより正確に検出するため、330 の検出識別子を定義しました 。これは、2017 年に定義された識別子の約 3 倍に該当します。

これにより、Google の広告ネットワークから約 734,000 のパブリッシャーとアプリ開発者が除外され、約 150 万のアプリから広告が完全に削除されました。さらに、よりきめ細やかな調整を行い、Google のパブリッシャー ポリシーに違反している約 2,800 万ページから広告を削除しました。これらの違反を検出するために、Google では人によるチェックと機械学習を組み合わせています。

デジタル広告エコシステム内の主要な課題への取り組み

「フェイク ニュース」サイトに関する報道から、政治広告に対するの疑問や大規模な広告詐欺にいたるまで、社会におけるオンライン広告の位置づけについて根本的なな懸念が広まりつつあります。

昨年 Google は、2018 年の米国中間選挙に先立ち、選挙広告に関する新しいポリシーを策定しました。米国では約 143,000 の選挙広告の検証を実施し、選挙広告の購入主に関する詳細情報を確認できる、政治広告の透明性レポートを新たに発表しました。また 2019 年には、EU およびインドの選挙に向けて、同様のツールを提供します。

さらに、複数のポリシーを適用して誤った情報や質の低いサイトへの対策を実施することで、Google の広告は法を遵守する質の高いパブリッシャーをサポートしていることを示しました。2018 年には、虚偽の表示、憎悪に満ちている、あるいはその他の質の低い内容によってポリシーに違反した広告が、Google の広告ネットワーク全体にわたる約 120 万ページ、22,000 以上のアプリ、および約 15,000 のサイトから削除されました。

具体的には、「危険または中傷的な」コンテンツ ポリシーに違反する広告を、約 74,000 ページから削除し、さらに、ポリシーに違反している約 19 万の広告の掲載を中止しました。このポリシーには差別的発言の禁止が含まれており、プラットフォームを問わず Google のユーザー、広告主、およびパブリッシャーを、憎悪を煽るコンテンツから保護します。

今後も Google は、悪質な広告を除去すべく積極的な取り組みをすすめます。新しいトレンドやオンライン体験が生み出されるたびに、詐欺行為や悪意のある広告主の出現も避けることはできないからです。2019 年もまた、ユーザーを保護し、正当な広告主やパブリッシャーに役立つ信頼性の高い広告エコシステムの構築を最重要視するという方針は変わりません。

補足:2018 年、いかにして Google は史上最大の広告詐欺事件に立ち向かったか

2018 年、Google はサイバー セキュリティ企業の White Ops 社、FBI、および業界関係者と緊密に連携して、これまでで最も大規模かつ複雑な国際的な詐欺行為を排除することに成功しました。コードネーム「 3ve 」と呼ばれるこの詐欺は、データ センター、マルウェアに感染したコンピューター、なりすましの不正ドメイン、および偽のウェブサイトなどを悪用した高度な手法を組み合わせて攻撃していました。3ve は合計で 1 万を超える偽装ドメインを生成し、ピーク時には一日あたり 30 億以上の入札リクエストを送信していました。

3ve は Google ポリシーの回避を試みましたが、われわれは 3ve のインフラから徹底した対策を講じました。この詐欺事件は FBI に通報され、昨年末には悪質な個人情報の盗難 (なりすまし)  やマネー ロンダリングの罪状により 8 名が起訴されました。3ve に対する Google の取り組みの詳細については、Google のセキュリティーに関するブログや、White Ops 社と共著のホワイトペーパーをご覧ください。

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