パルス型消費行動に注目、認知と獲得を一瞬でカバーする施策で成果を拡大したカカクコム「求人ボックス」

武井 ⽂昭氏 / 2020年2月

当社カカクコムが運営する求⼈情報の⼀括検索サイト「求人ボックス」は、全国の転職サイトや求人サイトの求人情報を集約して提供しています。

サービス開始は 2015 年、幅広い年齢層のユーザーが利用するサービスへと成長しました。2018 年 3 月からは、さらなる新規ユーザー獲得のため、 Google 広告を採用。検索広告、ディスプレイ広告、YouTube 動画広告と、多様な施策を展開し、成果をあげています。

認知と獲得の両立に向け、ディスプレイ広告自動化からスタート

一般にユーザー数が増えて事業規模が拡大していくと、すでにサービスを認知している利用見込みの高い層から、まだ認知していない層へと、情報を届けたい相手も変化します。求人ボックスではこうした変化に合わせて、広告を運用してきました。

まず始めたのが検索広告です。当時求人ボックスで広告運用を担当していたのは 1 人でしたが、Google 推奨の設定を実施することで、想定していた利用見込みの高い層へと効率的に広告を展開できました。

次に、当サービスを知らない層へも認知を広げるために、2019 年 4 月からはディスプレイ広告の運用もスタート。通常広告に加えて、自動で Google ディスプレイ ネットワーク全体のほぼすべてのフォーマットに広告を表示し、購入サイクルのあらゆる段階のユーザーにアプローチできる「スマート ディスプレイ キャンペーン」(SDC)や、検索画面や Gmail などへの配信で適切なユーザーにコンバージョンを促す「ファインド広告」などを積極的に活用。SDC でコンバージョンを獲得しつつ範囲を広げ、ファインド広告で精度を上げました。

運用した 28 日間の実績では、ディスプレイ広告のクリック単価(CPC)の効率化に成功。SDC やファインド広告ではその数字をさらに下回り、 CPC は 87% 減、顧客獲得単価(CPA)もおよそ 20% 減と、効率的なユーザーの獲得に成功しています。

また当社では、海外で成果を上げていた事例を参考に「レスポンシブ ディスプレイ広告」に動画を使用し、配信パフォーマンスが向上しました。クリック率(CTR)は 631% 増、コンバージョン率(CVR)は 89% 増となり、CPA も 51% 減となりました。

パルス型消費に合わせて TrueView アクションでブランド価値向上に貢献、認知を広げる

これらの成果を受け、当社ではさらに幅広いユーザーに対して、2019 年 8 月から YouTube 広告の「TrueView アクション」を開始します。

求⼈ボックス|WEB限定CM、縦型も用意

TrueView アクションはコンバージョンの獲得に特化した YouTube 広告のフォーマットの 1 つです。認知を広げるためにコンバージョン特化の施策を選ぶのは一見違和感がありますが、TrueView アクションのリーチやエンゲージメントに一定の効果を見込んでいました。

Google が発表したパルス型の消費行動も広告フォーマットの選定に影響を与えました。パルス型の消費行動とは 24 時間いつでも購入のタイミングがあり、買いたいと思う商品を瞬間的に発見し、買いたい気持ちになり、同時にそれを買うと決定するというものです。つまりこれまでは認知を広げ、知ってもらったお客様に満を持してコンバージョンさせるような施策が一般的でしたが、必ずしもそうではなく、上述のパルス型消費に合わせたシナリオもあるのではないかという分析です。

こうしたことから、結果的に運用に知見のある TrueView アクションを活用することが、求人ボックスを知らない人にも強いエンゲージを生むことができると予想したのでした。

そこでまずは東京エリアに絞って広告の運用を開始。基のクリエイティブから、個々のターゲット層に合わせて複数のパターンを簡単に制作できる Google の動画制作ツール「Director Mix」と「Creative Production Service」の活用を前提にナレーションなどの各種素材を準備し、東京都内の細かなエリア別に訴求動画を制作しました。また、スマートフォンでの視聴を想定した縦型動画も準備しました。

求⼈ボックス(新宿)|WEB限定CM

YouTube 広告開始後 1 週目の CPA は当初、決して高効率だとは言えませんでしたが、Google が推奨する設定で運用を続けることで数値は改善。配信から 2 カ月が経過した 10 月時点では、CPA は当初より 90% 減を達成しました。また、配信開始 1 カ月での新規ユーザーの獲得率は 82% とねらい通り、新規ユーザーの開拓に成功。これを受けて、全国へと広告の配信エリアを広げることを決定しました。

こうした YouTube 広告の運用はブランドの認知へも好影響を与えています。「求人ボックス」というワードでの検索数は約 17 倍の伸びを見せたのです。

今後に向けて

1 カ月間の YouTube 広告の運用で、新規ユーザー開拓に大きな成果を認められたことから、当社では YouTube 広告への取り組みをさらに強化。求人ボックスでは初めての試みとなるタレント(福原遥さん)を起用した WEB 動画 CM を制作し、バンパー広告を活用した施策を 2019 年 10 月から開始。ブランドリフトサーベイの結果でも、認知獲得に大きな成果をあげています。

このように、Google の推奨設定を活用することで、顕在層から潜在層へと徐々にユーザー層を拡大することができました。今回の施策では、検索、ディスプレイ、YouTube を 1 アカウントで運用しており、アトリビューションがすべてラストクリックで評価される、より厳しい条件での運用でしたが、その中でも成果をあげています。

今後は YouTube などの活用で、より幅広いユーザーの認知の拡大を考えるとともに、TrueView アクションでは今後ラストクリックだけでない評価も検討しています。

福原遥さん出演 WEBCM動画 求人ボックス「牛タンが好き」篇(6秒)

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