あのマーケターは公私にわたって YouTube をこう使う──吉野家 伊東氏、ユニ・チャーム 森田氏編:私にとっての YouTube

中村 全信 / 2019年11月

YouTube には、2 つの側面があります。1 つは企業として、つまり「マーケティング目的」での活用。もう 1 つは個人として、「動画を楽しむ」利用方法です。

実際に企業のマーケティングで YouTube を活用するとともに、プライベートでも YouTube をよく利用するというお 2 人、株式会社吉野家の伊東正明氏(常務取締役)とユニ・チャーム株式会社の森田有紀子氏(グローバルマーケティング統括本部 eUC推進部 メディアグループ チーフプランナ)に話を聞きました。

吉野家はYouTube を組み合わせて「テレビだけではリーチできない」層へ訴求、伊東氏は料理動画でレシピを学ぶ

1 人目は吉野家の伊東氏です。

吉野家では、広告が店舗への来店にどの程度つながったかを把握できる「来店コンバージョン」の機能を実験的に採用。YouTube とテレビを組み合わせたプランを実行し、実際に POS ベースでテストエリアの客数と売り上げ増を達成しました。

YouTube とテレビ CM を組み合わせることで「テレビだけではリーチできない顧客」の獲得にもつながったと振り返る伊東氏。この結果を受けて、吉野家では今後、テレビ CM を打つ場合には全国すべての地域で、YouTube とテレビの組み合わせを採用することを決めました。

個人的にも YouTube のヘビーユーザーだと話す伊東氏が特にはまっているのは料理動画を投稿するチャンネル「papadesuyo777」。動画の投稿者を「師匠」と呼び、家では、キッチンで料理動画を再生しながら、レシピを真似しているとのことでした。

YouTube 広告活用で 10 年ぶりにシェア更新のユニ・チャーム、森田氏はミュージックビデオや旅行ガイドとしても活用

2 人目はユニ・チャームの森田氏です。

ユニ・チャームは自社製品である「超快適マスク」の認知拡大と、ベネフィットを伝えることを目的に YouTube を活用。ユニ・チャームではテレビ広告を重視した予算配分でしたが、Google とのシミュレーションにより YouTube 広告の効果を確認し、その配分を大きく変えることに決めました。当初は「これで大丈夫かな」と不安もあったそうですが、結果的にはリーチがインクリメンタルで 12% 増加、10 年ぶりに過去最高のシェアを更新する一因になりました

またブランドリフト調査でも、広告想起やブランド認知、購入意向といったあらゆる指標で非常に高い数値を示す結果となりました。

結果の詳細はこちら(あの会社のクロスメディア広告は成功したの?──ユニ・チャーム、ピザハット、JR東日本の事例を「X-media Unique Reach Report 」で分析する)をご覧ください。

森田氏個人としては、家族が寝た後に、スマートフォンで好きなアーティストの音楽ビデオを楽しんでいると言います。また子供と見るときにはテレビ画面で楽しむことが多く、家族でどこかへいく前に現地の様子を知る「旅行ガイド」として活用しているそうです。

次回は、サントリーとソフトバンクの企業活用事例を紹介します。いずれもYouTube の特性を活かして認知から行動まで高い広告効果を実現しました。

人はなぜ YouTube を見るのか? 「身近な娯楽」「プチ挑戦」など 5 つの動機──2019 年 YouTube ユーザーデータ