現在、生活者はあらゆる目的にスマートフォンを活用しています。店舗に来訪する際でも、多くの場合、スマートフォンで事前になんらかの情報を確認してから訪れるなど、購買決定に重要な役割を果たします。
そのため、生活者のモバイルに対する期待値は高まり、結果、優れたユーザー体験を重視しないブランドは顧客を失い続けるリスクを冒しています。
そこで Google では、モバイルサイトのユーザー 体験の向上を目指すブランドのために、日本におけるトラフィック上位 197 のモバイルサイトを対象に調査を実施しました(調査委託: アクセンチュア インタラクティブ)。
65% の生活者がオンラインで購入前の情報収集を行っている1
53% の生活者はモバイルサイトの読込みに 3 秒以上かかると離脱する2
54% の生活者が使い勝手の悪いモバイルサイトを去り、使いやすい別のサイトに行く
今回の調査の結果、日本のモバイルサイトは、ユーザー体験に関する 5 つの重要項目のうち 2 項目でGoogleが定めた推奨基準をクリアしています。
日本の生活者は常にモバイルサイトの読込み時間とユーザビリティを重視していますが、商品やサービスを購入する場合、その傾向はさらに強まります。
特に日本では他の国々と比較し、24 時間営業しているコンビニエンスストアなど、「何かをしたい」と思った瞬間にすぐに提供されるサービスが揃っており、購入に対する期待値は一層高くなっています。しかし、日本のモバイルサイトはそういった期待に応えられていないのが実情です。モバイルサイトの平均読み込み時間は 10 秒と、推奨値である 3 秒よりかなり遅い値となっています3。また、ユーザビリティに関しても対応できているブランドとそうでないブランドに大きな差が発生しています。
サイトの読込み速度 に関する考察
90% のサイトはテキストや画像を圧縮してサイトのデータを最低限にすることで改善できる
69% のサイトはボトルネックを特定しサーバー応答時間を見直すことで改善できる
63% のサイトは画像などの要素をキャッシュに保存し、ブラウザからのリクエストを減らすことで改善できる
サイトのユーザビリティ に関する考察
90%のサイトは下記のようなポイントに対応することでユーザービリティを改善できる
・ユーザーがログインしなくても「お気に入り」に商品を保存できるようにする
・カルーセルデザインを使用しない。もしくは、ユーザー自身で動かせる仕様にする
・検索フィルタを簡単に解除および再設定できるようにする
・一度に複数のフィルタを適用できるようにして、ページを再読込みする手間を軽減する
・予約フォームに入力ミスがあれば、その場でわかりやすく示す
本調査において、日本で優れたモバイルサイトのユーザー体験を提供している上位 5 ブランドは以下のとおりです。