「YouTube は、食事、入浴、睡眠と同じくらい大切だ」──。
Google は 2019 年 12 月に、YouTube で動画を公開するクリエイターやアーティスト、各世代のファン、そしてスポンサーの 3 者が集まるイベント「YouTube FanFest 2019」を開催。 今回は出演、来場した人々に YouTube の価値について聞きました。YouTube はどんな存在で、どのような目的で活用されているのでしょうか。
YouTube FanFest 2019 の来場者数は 13,000人、ライブ配信再生回数は 3,600,000 回と、大変盛り上がった。
「見ている時間がとても大切」YouTube が生活の一部に
まずはファンの声を聞いてみましょう。親子で訪れていたお母さんは「私も娘世代も、テレビよりも YouTube から情報を得ることが多く、影響力を実感しています」と話し、娘さんも大きくうなづいていました。他のファンからも「テレビっ子という言葉から、YouTube っ子という言葉に変わってきている」「どんなお店に行っても、YouTuber が商品とタイアップをしているのを見る。認知が高いことがわかる」という声が聞かれました。YouTube というプラットフォーム自体や YouTube クリエイターが一般化し、さらに親しみのある存在になっている表れだと言えます。
具体的な YouTube の活用方法も多数のコメントが寄せられました。「効率的な勉強方法を探す」「買おうと思っている商品はみんなどんな使い方をしているのかを検索する」というように、これまでなら 1 人で悩んでいたことも YouTube で解決策を見つけているようです。
ほかにも「おすすめされている掃除用品を買う」「新作のコスメを YouTuber のレビューを見て買う」といった、実際に商品購入につながる訴求力も YouTube の価値の 1 つと言えるでしょう。また、YouTube クリエイターがゴミ拾いをすることで、その視聴者にもいい影響を与えられるなど、購入に限らず人々の行動に影響を与えている様子がうかがえます。
「YouTube は、食事、入浴、睡眠と同じくらい大切だ」と話する人もいました。「YouTube は生活の一部。見ている時間がとても大切」──YouTube がいかに人々の生活に欠かすことのできないものになっているかがわかります。
このほかにも、多数のファンの声があります。「YouTube はどんな存在?」という質問への回答には「身近な娯楽」「暇を豊かに」「プチ挑戦」「“好き”がある」「真実の追求」といった、YouTube を利用する 5 つの動機がしっかりと見られました。
コカ・コーラ、ソフトバンク、トヨタ、NetEase Games の 4 社に聞いた YouTube の価値
続いては協賛スポンサーの声です。YouTube をどのように活用し、どういった効果が出ているのでしょうか。
日本コカ・コーラ株式会社の豊浦洋祐 iマーケティング統括部長(マーケティング本部)はこう話します。「コカ・コーラではブランドリフトサーベイという調査をかけています。それぞれの動画が広告想起なのか、それとも購入意欲を高めるためなのかなど目的を定め、その目的が広告によって実現されているのかを調査します。その結果、自分たちがやっているオペレーションを向上させていくというプロセスにまわってくるのですが、YouTube には手応えを感じています。2019 年は、YouTube クリエイターが地上波に出ていたり、地上波で活躍していたアイドルが YouTube に参戦したりと、大きな地殻変動が起きました。そういった背景もあり、これからがますます楽しみで、目が離せないプラットフォームだと思っています」
ソフトバンク株式会社の新井英成クリエイティブ部部長(コミュニケーション本部 コミュニケーション統括部)は「YouTube は本当に、ソフトバンクのマーケティングには欠かせない存在。テレビ CM の補完として YouTube をこれまでにもたくさん活用しています」と言います。「今年はスモールマスへのターゲティングやアクションにつながる出稿ができた、新しい 1 年だったと感じています」
「YouTube は 20 代だけではなく、30 代、40 代、50 代など幅広い層が見ていると思います」と言うのはトヨタ自動車株式会社の小林亨宣主任(第2国内販売部 MS車種PT)。「トヨタの新型カローラも、広く皆様に愛される車だと自負していますので、最適なメディアだと思って出稿しました。今回は広告を出してリーチさせるだけではなく、試乗の申し込みにつながる内容にトライしました。結果、他媒体に比べて圧倒的に申し込みが多かったので、成果が出たと思っています」
NetEase Games,Inc の 劉亜龍ジェネラルマネージャー(海外戦略部)も「ゲームに興味がある若者は、必ずと言っていいほど YouTuber の実況動画を見ます。YouTube はゲームのおもしろさをしっかりとユーザーに伝えられるプラットフォームだと思います」と話しました。
来場したファンからも「興味があるものはずっと見てしまう。自分の興味で分けられるのがとてもいい」「広告を見ることでクリエイターさんを応援できると思っている」といった声がありました。そうした日々の広告の向き合い方から、「好きな車の広告をずっと見てたらほしくなり、それを買った」といった、人生で数回しかない大きな買い物にも影響を及ぼしていることがわかりました。
HIKAKIN 氏「信じられないくらいの影響力をもっている」
最後にクリエイターとアーティストの声です。「人生が変わった。去年は 2 階から指をくわえて見ていただけだった憧れの舞台に、今年は出れた」と話すのはヴァンゆんチャンネルの 2 人。ねおチャンネルのねお氏は「YouTube をやってなかったら、自分は何をしていたんだろうと思うぐらい、自分を変えてくれた場所」、HIKAKIN 氏は「(YouTube は)信じられないくらいの影響力をもっているので、それをいかにいい方向に、笑顔にできるか。ここまで来たら社会貢献もしたい」とコメントしました。
水溜りボンドの 2 人は「進化のために変化は必要だと思っているんですが、一緒に挑戦を楽しんでもらえているのかなって思ってます。トレンドうんぬんではなく、僕たちがやりたいことに対して、一緒の感情をもって戦ってくれるコメントが多いのは心強い」と話しました。SEIKIN 氏は「自分が好きなことであり、さらに視聴者が喜んでくれるものを目指していきたい」とコメントしました。
普段はスマホやパソコンなどの画面越しで交流をするクリエイターやアーティストとファン、スポンサーが集結した YouTube FanFest 2019 ──そこで見えたのは、目的や行動は違えど、「好き」が合えばみんなとつながれる、そんな YouTube の価値でした。
他のファンやクリエイター、アーティストの声は、各動画で詳細をご覧ください。